堀口恭司、パトリック・ミックスの組み技に捕まり判定負け、バンタム級GP初戦敗退

Bellator 4.23 ハワイ(レポ):堀口恭司、パトリック・ミックスの組み技に捕まり判定負け、バンタム級GP初戦敗退

 ベラトール・バンタム級GPは8選手が参加するトーナメント。優勝賞金は100万ドル(約1億2千万円)。
 堀口は昨年12月大会で同級王者・セルジオ・ペティスに挑戦し、4Rにペティスの右のバックハンドブローで逆転KO負けして以来の試合。今大会では元々、ペティスが同級3位のラフェオン・スタッツを相手に2度目の防衛戦兼GP一回戦を行う予定だったが、ペティスが欠場し、1位で元王者のフアン・アーチュレッタがスタッツと暫定王座決定戦兼GP一回戦を行う。

 今回堀口と戦うミックスは元KOTC王者で、19年からベラトールに上がりで2連続1R一本勝ちすると、19年大晦日のRIZINで元谷友貴を97秒ギロチンチョークで仕留めた。続く20年9月の試合で、アーチュレッタの持つベラトール王座に挑戦したがプロ初黒星。だが昨年2試合もアルバート・モラレスに3R肩固め、ジェームズ・ギャラガーに3Rフロントチョークで一本勝ち。極めの強さをアピールし、通算戦績は16戦15勝(11一本)1敗としている。

 1R、約15cm堀口より大きい身長180cmのミックスは、サウスポーで構えプレッシャーをかける。堀口が左のオーバーハンドフックを振るうと、ミックスは胴タックルを仕掛ける。するとすぐさまオンブになり、金網を背にしながら捕獲する。ミックスはそのまま裸絞めを仕掛けながら倒れ、グラウンドに引きずり込む。ミックスは時折左右の足の4の字を組み替えつつ、バックマウントをキープする。堀口は防戦一方だが、5R制での体力配分を意識してか、無理に体をひねって向き直そうとはしていない様子だ。記者採点は10-9でミックスだが、10-8もありうるほどの差だ。

 2R、堀口は開始すぐから右のインローをヒットするが、その後はなかなか当てさせてもらえない。ミックスも蹴りの空振り多く、なかなか当てられない。ミックスが前に出て、堀口が回る構図が続く。終盤、堀口が右のオーバーハンドフックを当てるが単発止まり。残り30秒、距離が詰まりお互いパンチのヒットが増える。最後は堀口がサウスポーに切り替えて終える。記者採点は攻撃の的確さで堀口につけたが、差は乏しい。

 3Rもミックスが前に出る時間が長いが、堀口が圧をかけ返し、右の前蹴りをボディに当てる場面も。接近戦で左フックもヒットする。だが中盤、ミックスはタックルを仕掛けて、金網際で倒すと、またもバックマウントを奪う。タックルの際、バッティングとなり、ミックスは右まぶたをカットし少し出血するが、ポジションキープして執拗に裸絞めを狙い、時折パウンドを当て主導権を維持する。残り20秒、堀口が向き直して上になるが、その先の攻めには持ち込めない。記者採点はミックス。

 4R、堀口は右ハイ、左フックを連続で出すが、ミックスはブロックする。堀口は右インロー、右ボディを時折当てて攻撃を散らすが、その先の顔面パンチにはなかなかつなげられない。終盤、ミックスの右ジャブで堀口は左まぶたを少しカットする。記者採点は僅差だが堀口。

 5R、ミックスが圧を強め、堀口もパンチを振るうが、またもミックスがそのタイミングでタックルを仕掛け、10秒過ぎに早くもテイクダウンに成功。1R同様に金網際でオンブになり捕獲し、早速主導権を握る。中盤には後ろに倒れ、グラウンドでバックマウントをキープする。堀口は30秒ほどで向き直し、上を取ることに成功するが、ミックスはすぐさまギロチンを仕掛けつつ、リバーサルに成功。がぶりの状態になっても首を抱え、さらにバックに移り、堀口よりも先手先手で仕掛けて主導権を譲らない。残り30秒、堀口は向き直すが、ミックスは金網に押し込み続ける。残り数秒で堀口は立つがその先には行けず終了する。記者採点はミックス。合計48-47でミックス。ジャッジ3者も同じ採点でミックスを支持し、堀口はトーナメント初戦敗退となってしまった。

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